ハイアットリージェンシーの楽しみ方①✨(絶対コレ見て!コレ食べて!)

ハイアット・リージェンシーは、サヌールを代表するホテル。
幸運なことにうちから歩いて3分、バイクで1分かからない場所にあるので再オープンはとても嬉しい出来事でした。

2013年から5年の休息を終えて、2018年12月30日にリニューアルプレオープンし、2019年3月21日にグランドオープンしました。
私なんぞは、昔のサヌールを全く知らないのですが、昔からサヌールを知る方達にとって、ここには特別な思いがおありだと思います。

その昔、サヌール海岸は日本軍が上陸した場所であり、戦後日本が敗戦賠償金で『バリ・ビーチ・ホテル』を建設。それを皮切りにサヌールはリゾートとして開発がいち早く進みました。またサヌールは元々カーストの高い方達が住み、海外との交流が早かった為にどんどん洗練されていきました。
1973年にバリ・ハイアットが開業してからの10年はサヌール全盛時代。サヌールの顔としてその名を不動にしました。
ハイアットがこの街と共に築き上げた歴史はサヌールを愛する人に深く刻まれています。

5年間の休息中も、誰もハイアットのことを忘れる者は居らず、地理を説明する際も、ハイアット跡は常にランドマーク的存在でした。

500mに及ぶビーチに面した9ヘクタールの巨大な敷地。ハイアットが初期から大切に守る素晴らしい庭は敷地の殆どを占めています。

この広大なトロピカルガーデンを作り上げたのはオーストラリア人アーティスト、Made Wijaya氏。
彼はバリ島の伝統美術に心酔して、このハイアットの庭に入魂して作り上げました。マデ氏はバリニーズの名前に改名しましたが、本名はMichael Whiteといいました。
1973年にバリ島に短期の留学した際にバリ島に魅せられ、移住を決めます。英語教師、テニスコーチ、旅行ガイド、ガイドブックの編集などをしながらバリ島の芸術文化に深く関わっていきます。
そして「オベロイ・バリ」の見事な庭園デザインをきっかけに、世界的な庭園アーティストに。
その後は世界の600もの庭にたずさわり、かの、デビッド・ボウイにも認められて、カリブ海のムスティーク島にあるボウイの別荘の庭を任されるに至ります。

彼は愛したバリ島に偉大な形跡を残して2016年8月にこの世を去りました。

ハイアットリージェンシーは、彼が作り上げた庭を守りそのまま生かしています。

ホテルが閉鎖している5年間の間、ずっと手入れされていたことに感服です。

ここでは植物の成長が肉眼で見られる程早いので、庭造りの大変さは計り知れません。

猫の額ほどの我が家の庭をもまともに管理できない私にとっては気が遠くなる作業。
元々バリ島の人達は植物への愛情が深いと思います。
緑生い茂るバリ島の魅力はガーデナーさん達によって成されていると思います。

ハイアットは莫大な維持費を使ってこの庭を守り抜いたんですね。。。
ハイアットが単に集客だけのホテルだけでは無いという事を思い知ります。


石階段や苔むした庭石などもそのまま生かしているので、昔からずっとそこにあったような風格があり、ブランクを感じさせません。

5000種類にも及ぶ南国植物を見ながらのんびり敷地内を散策し、バレ(東屋)があるのでちょこっと休憩したり。

森の中にはキッズスペースを建設中?


ジャングルの中に海賊船!大人も童心をくすぐられますね?

ハイアットリージェンシーの最大の魅力はまぎれも無くこの庭にあると思います。

 

客室は全363室(39室のスイートを含みます)。

客室デザインは東京のSPIN design studioが担当しています。
日本の仕事ぶり!誇らしく思います。✨✨✨

細密な木彫りの微妙な陰影に和の心を感じます。

お部屋は、重厚で細部まで拘りを感じさせます。
一言でイメージを言うと『清廉潔白』という言葉が浮かびます。
さすがという感じ。たけど、スイート以外は広くはありません。


このスイートの角部屋。宿泊してみたいなぁ。。。

目覚まし時計が置いてありました。
こういうのいいなぁ。。。落ち着きます。
最近はハイテクすぎて
私なんて、使い方を知るまでに時間がかかります。
オーソドックスが逆に新鮮に感じました。

宿泊するなら、敷地全部を自分のリビングのように使うのがハイアットの醍醐味だと思います。


リノベーション前に使っていたアンティークを再利用しています。
こういうのを見つけて鑑賞するのも楽しいです。


アンティークの銅板と古木を組み合わせた施行は匠の技。


ナチュラルな素材を使って風合いを統一しています。
奇抜なものはひとつもありませんが、落ち着くスペースがそこかしこに。
散歩が飽きません。

 

レストランはふたつあり、
メインダイニングの『オマン・オマン』

突っ込みたい名前ではありますが、
バリ語で『ザリガニ』の意味。

壁の無い開放的なレストランです。

そこで絶対に注文して頂きたいメニューがこれ!??????

『オマン・オマン・ナチョス!』

おつまみ感覚で頼んだものの、あまりにも美味し過ぎて、メインにたどり着けず。
普通のナチョスじゃないんです。

トルティーヤチップスの代わりに『クルプック・ムリンジョ』を使っています。
krupk merinjo /クルプック・ムリンジョとはドングリのようなムリンジョという木の実を潰したクルプック(煎餅)で、ちょっと苦みがあります。実をつぶして乾かしているだけで、他のつなぎははいっていないんです。私はこれがクルプックの中で断トツに好きなんです。

普通は素揚げなんですが、これにさっと衣をつけて揚げてあり、サックサク感が溜まりません。

そしてインドネシア料理のビーフ・ルンダンとメキシカンのワカモレを合わせてあります。

『オマン・オマン・ナチョス!』(95k++)は超おすすめメニュー!
今度、友達とこれだけを集中して食べにいこうと作戦を練っています。

もう一皿、ご紹介したいのはこちら。

キヌアをふんだんに使ったサラダ。
キヌアという雑穀は身体に良くて宇宙飛行士の栄養源として宇宙にも持って行くというスーパーフード。数年前から世界的に流行っています。
アンデス山脈の高地で数千年前から食されているのですが、
いきなりブームになって、現地ローカルもビックリしているでしょうね。

という訳で今や高級食材ですが、私はこのプチプチ感が好きなので、
迷い無くこれをチョイス。
山岳民族の方の貴重な栄養源を謹んでモリモリ食べていましたが、横に添えられたこれはなんだ?てっきり上げ底役のトーストか?と残していたら

ハイアットのセールスのブランさんが、
「なんで残すの!?これを食べないと!これが主役ですよ〜w」と。
「ハルウニ・チーズですよ!」
あ!一度だけひとかけら食べたことがある!!モチッキュット感がクセになるあの!「キプロス島の伝統チーズ、ハルウニ(ハロニ)チーズか!」
危うく見逃すところでした?
これは絶対食べておかないと!

乳酸菌がなくてミルクの味わいがダイレクトな濃縮焼きチーズ。
(日本のさけるチーズが好きな人は絶対好き)
そして、キヌアのプチプチ感。?

「う〜ん?これは食感パラダイスだわ〜
グリーン・キヌア&クリスピー・ハルウニ(85++)

とにかく、ボリュームありすぎ!
調子のってナチョスを食べ過ぎた?
食前にドリンクに付いてきたクルプックも食べたてしまったので?
『チキン・ケサディラ』はもう味わう余裕がありません。

ブランさん曰くこちらもおすすめだそうです。
きっと美味しいのだと思いますが、一口も手を伸ばせず。
これらのメニューはサラダメニュー&スナックメニューからです。

『オマン・オマン』はウエスタンとインドネシアン&フュージョンですが、ウエスタンメニューもインドネシアの食材や世界の珍しい食材に変えて使ってオモシロい工夫がされています。

 

こちら『ピッツアァレラ』は、ピザをメインとするカジュアルなイタリアンレストラン。

ビーチ添いの席は波打ち際が近いのはサヌールならでは。

メニューはとてもシンプルで、ピザも比較的シンプル。
『生地とソースで勝負だ!』というシェフの心意気が感じられます。

チーズをあまり使わないピザです。
生地とソースをチーズでごまかしたく無いのでしょうね!


マルゲリータ(95K++)とシーフード(125K++)

私なんかは、「チーズ命」で本場のピザの味わい方を知らないのだと思いますが、本当の味わい方は生地とソースだそうです。
ミミを残したいと思わせない生地はさすがです。


エグゼクティブ・シェフは、スイス人の女性、Chef Nadine Waechter Moreno。
寸前まで日本のパーク・ハイアットにお勤めだったとのことで、ご家族とも大の日本びいき。
昨年末、犬の散歩の途中に偶然、シェフの旦那さんとお嬢さんに知り合ったのですが、当初はまだホテルは再オープン前の準備中でした。
その頃は「日本はとても良かったんだ〜懐かしいよ〜」と懐かしんでいらっしゃいました。
今頃はすーっかりバリ島に魅了されてバリびいきです。??

シェフは給仕を見守ったり声かけしているのをよくお見かけしました。
過日、グランドオープニングパーティの際は必死の形相で皆に声をかけてまわり、自ら給仕し、走り回っていらっしゃいました。
オープニング・パーティはふたつのダイニングを解放するという
思い切ったパフォーマンスでしたから
準備と舞台裏は想像を絶しますがお料理は申し分なく、出てくるスピードも完璧でした。
700名の招待客を満足させるってさすがです。
女性のエグゼクティブ・シェフ!しかもまだお若い。
とても真面目な、真摯な姿が心を打ちます。

パーティ当日は、長引く雨季の最中でしたが数十人のマンクー(僧侶)に雨を止めるための祈祷を依頼したとか。
開催時間まもなく豪雨がありましたが、中庭でのケチャダンスのパフォーマンスの時からピタッと止んだので、恩恵があったようです。

バリ島のホテルでは珍しくない、バリ島らしいエピソードです。

 

さて!!!
私がいつも写真を取りたくなるのはこれ!


モダンアートです!

なんて素敵なオープンキッチンなんでしょう!

『ピッツアレラ』のキッチンです。???

お料理を作り上げるリズミカルな行程はどんな調度よりも美しいです。
ピカピカに磨かれたお鍋、調理器具が触れ合う音や、炎、声をかけあう調理人たちの活気とチームワークなど、見とれる景色です。

こちらは『オマン・オマン』のオープンキッチン

磨きに磨かれて


ピッカピカです!✨✨✨
調理の風景がそのままレストランのインテリアになっています。

ハイアットリージェンシーの「オープンキッチン」は
私の超おすすめポイントです。

パンはニュージーランドの最高級バター使用しているそうです。

ケーキもかなり美味しいとブランさんがプッシュ。

旬のパッションフルーツのムースケーキは衝撃的に美味しかったです。

ブレックファーストブッフェは25万ルピア++で宿泊者以外も利用できます。
絢爛豪華なブッフェではなく、ひとつひとつを丁寧につくられたパンやデザートが嬉しいシンプルな朝食ブッフェです。

ハイアット・リージェンシーとしての再オープンに伴い、益々サヌールの街が活気を帯びています。
隣接して姉妹ホテルのアンダーズ バリ/Andaz Baliの建設が急がれています。

一時は他のリゾート地の開発に追い越されて大人しい街になりましたが、風が心地よいこの街の快適さが再認識され、最近は再び人気が高くなっています。
人気が出るということはサヌールの家賃もどんどん上がります。?
私もいつまでここに住めるのか分かりませんが、
日本からの友人に「うちの離れの庭に案内するよw」と散歩がてらにハイアットの敷地へ立ち寄るのが楽しく、とても幸せに思うこのごろです。


■Hyatt Regency Bali
Jl. Danau Tamblingan 89, Sanur, Bali
0361-281234